開発言及が報じられた
2024年11月のラリージャパンをきっかけに、海外自動車メディアはトヨタ幹部が次期セリカの開発に言及したと報じた。これは車名、発売、仕様を保証する公式発表ではない。しかし、復活の話が完成予想CGやファンの希望だけではないことを示す材料にはなる。
THE STORY SO FAR
次世代セリカは、まだショールームに姿を見せていない。それでも、単なる願望として片付けられない理由がある。大切なのは、期待と確定情報を同じ箱に入れないことだ。
2024年11月のラリージャパンをきっかけに、海外自動車メディアはトヨタ幹部が次期セリカの開発に言及したと報じた。これは車名、発売、仕様を保証する公式発表ではない。しかし、復活の話が完成予想CGやファンの希望だけではないことを示す材料にはなる。
セリカは1970年から2006年まで、FR、FF、4WD、ターボ、高回転自然吸気と、時代ごとに異なる解を選んできた。次に受け継がれるべきなのは、過去の一台をそのまま再現することより、軽快なクーペであること、モータースポーツと接点を持つこと、そして変化を恐れないことかもしれない。
発売年、価格、ボディ形状、出力、駆動方式は未確定だ。公式展示で確認できる事実、開発言及を伝える報道、そこから広がる予想は、それぞれ別の情報として読む必要がある。未来の一台を考えるときほど、いま分かっていることと、まだ分からないことを分けておきたい。
TWO OFFICIAL CLUES
FT-SeとGRヤリス Mコンセプトは、いずれも次世代セリカとして発表された車ではない。だが、トヨタがスポーツカーをどんな技術で、どんな熱量で考えているのかを読むための、格好の手がかりではある。
2023年のジャパンモビリティショーで公開されたFT-Seは、高性能2シーターのBEVスポーツコンセプトだ。低いキャビン、運転者との関係を意識したコクピット、モータースポーツ部門の知見を取り込む考え方は、カーボンニュートラル時代のスポーツカー像を映している。セリカの確定デザインではないが、電動化の先にも「走るための姿」があることを伝えている。
東京オートサロン2025で公開されたGRヤリス Mコンセプトは、ミッドシップ4WDという大胆な研究車だ。外部メディアには次期セリカGT-FOURやMR2との関連を推測する記事もあるが、トヨタは次世代セリカとは呼んでいない。ここから読めるのは、トヨタが4WDとモータースポーツの技術を、いまも実車で試しているという事実だ。
WHAT WE CAN SAY
FT-SeがBEVを、GRヤリス Mコンセプトがミッドシップ4WDの可能性を見せる。だが、そのどちらかが次世代セリカの仕様になると決まったわけではない。ここでは、現在語れる範囲を整理する。
FT-SeとGRヤリス Mコンセプトはトヨタが公開した公式のコンセプトカーである。前者は次世代BEVスポーツの方向性を、後者はモータースポーツに根ざしたミッドシップ4WDの研究を示している。また、次期セリカの開発に関する言及が海外メディアで報じられている。
セリカという名称、発売時期、価格、ボディ形状、出力、レイアウト、駆動方式、パワートレーンは正式発表されていない。BEV、ハイブリッド、内燃機関、FR、4WD、ミッドシップのいずれも、現時点では予想の域を出ない。
注目したいのは、新しいスポーツカー像が軽さ、4WD、電動化、そして走る楽しさをどう結び直すかだ。発表があれば、コンセプトとの共通点だけでなく、歴代セリカが大切にした軽快さやGT-FOURの競技性を、どのように現代化したかを見たい。